パンが固くなる原因と対策【初心者あるある】
「ふわふわのパンを作るぞ!」と思って挑戦したのに、焼き上がったパンが固くてショック…。
これ、初心者さんが一度は通る道なんです!
パンが固くなる理由はいくつかありますが、原因をひとつずつ見直せば、ちゃんとふんわりとしたパンを焼き上げることができます。
失敗して諦めるのではなく、「失敗を次にうまく活かすヒント」として原因の対策と改善を行っていきましょう。
自分もたくさんの失敗を重ねて今に至ります。失敗してもポジティブに行きましょう♪

パンが固くなる原因:こね不足

パンの弾力やふわふわ感は「グルテン」というネットワークが鍵になります。
こね不足だとこのグルテンが弱く、生地が膨らみにくく固い食感になってしまいます。
よくある失敗例として
- 「手にベタつくのが嫌で早めに捏ねるのをやめちゃった」
- 「ホームベーカリーの機能に任せにして様子を見ていない」
「思ったより手間が掛かるから・・・」「時間通り捏ねたから」と言う理由で捏ねることをやめていませんか?
重要なのは「時間」ではなく「生地の状態」です。
- 薄い“グルテン膜”ができるまでこねる(10〜15分目安)
- 生地が手に少しベタつくくらいが正常です
- 手ごねが大変なら、一次発酵までホームベーカリーに任せてもOK!
「グルテン膜」が出来ることを目安に捏ねて下さい。ただ、捏ねすぎると「過発酵」になる為、注意して下さい。
自分も手ごねは苦手ですのでホームベーカリーの捏ね機能に任せて、グルテンチェックだけしています。

パンが固くなる原因:発酵不足

「まだかな?」と待ちきれずに発酵を切り上げると、膨らみが足りず固い仕上がりに…。
発酵不足は、「一次発酵」「ベンチタイム」「二次発酵」を指します。
ここでも「時間」ではなく「生地の状態」を意識して下さい。
- 一次発酵は「2倍の大きさ」を目安に
- 指で生地を押して「跡が残る」なら発酵完了(フィンガーテスト)
- 温度は27〜30℃が理想。冬はオーブンの発酵機能を活用
夏と冬では室温や湿度が違う為、発酵時間もレシピどおりにいかないことがあります。
「時間通りにやったのに膨らんでない!」と思うことがあるかもしれません。
発酵に不安がある方は、発酵を安定にする為にオーブンの発酵機能を活用してみて下さい。
パンが固くなる原因:水分不足

「レシピどおりに計量したのに生地が固い・・・」と言う場面はないでしょうか?
原因として「粉の種類」や「季節」によって、生地が必要とする水分は変わります。
- 生地がまとまらない場合は、水を5〜10g追加して調整
- 強力粉によって吸水率が違う(国産粉は水をよく吸う)
- 捏ねの時に違和感を感じた時に対応する
水分不足に関しては、「捏ねる時」でしか調整することができません。捏ねた時に生地が固いと違和感を感じた時は、必ず記事の固さを調整をして下さい。
面倒くさがって後に回したらどうにもならなかった経験が自分にもあります。

パンが固くなる原因:焼き過ぎ
「焼き色がついてからも焼き続けてしまった」など、オーブンの調整でパンが固くなることもあります。
- 5分短めに設定して様子を見る
- 焼き色が強いときは途中でアルミホイルをかぶせる
- オーブンは機種によってクセがあるので、調整必須
「レシピどおりに焼いたのに・・・焦げた(固くなった)」と言う経験はあります。オーブンは機種によって焼成時間が変わる為、目安として焼いて貰えればいいと思います。
逆に焼き色が気になって何回もオーブンドアを開閉することは、オーブン内の温度を下げてしまう為、開閉回数は出来るだけ少なくするよう心掛けましょう。(出来れば外側から判断する)
小さいパンは焼き色が付きやすいので焼き時間を延長する場合は30秒から1分程と短くすると失敗を防ぐことが出来ます。

工房おじさんのひとこと

工程の他に材料によって生地が固くなる可能性があります。
砂糖やバターはパンを柔らかく保つ役割があり、ハード系パンなら問題ありませんが、食パンを作るときに砂糖や油脂を減らしすぎると、どうしても固めに仕上がります。
また、水の代わりに牛乳を使用すると「乳脂肪で生地をしっとりさせる」「乳糖が保湿する」など生地を柔らかくすることが出来ます。
まとめ
パンが固くなる原因は、
- こね不足
- 発酵不足
- 水分不足
- 焼きすぎ
- 配合のバランス
このあたりが多いです。
大事なのは「時間や分量だけに頼らず、生地の状態を観察すること」
これを繰り返すことにより生地に触れて「今はまだ硬いな」「今日はよく膨らんでるな」と少しずつ分かるようになります。
最初は固いパンでも大丈夫です!
それは失敗ではなく、次に作るパンがもっとふんわりに近づく「パンづくりの経験値」になります。

