たった1gで変わる!パン作りでの塩の量と失敗しないコツ
パン作りで欠かせない材料といえば「塩」
でも、「塩を入れすぎたらどうなる?」「入れ忘れたら?」と意外とあやふやなまま作っている人も多いのではないでしょうか。
実は、パンに入れる塩の量はたった1g違うだけで、「発酵」や「味」「食感」までも変わってしまうほど大事な要素なんです。
今回は、パン作りにおける塩の働きと、入れすぎ・入れ忘れの失敗を防ぐコツを紹介します。
特に少量の生地を捏ねる場合は、塩がパン生地に与える影響は大きいです。

塩の役割とは?

パン作りに塩の役割は、大きく分けて3つあります。
- 発酵をコントロールする
- 味を引き締める
- 生地を締めてグルテンを安定させる
塩にはイースト(酵母)の働きを少し抑える効果があります。これによって発酵がゆっくり進み、風味がよくなります。逆に塩が少ないと、イーストが活発になりすぎて過発酵しやすくなります。
また、塩が加わることで、小麦の甘みが引き立ち、全体の味がまとまります。塩を入れ忘れると、ぼんやりした味になって「何か物足りない…」と感じる原因になってしまいます。
最後に塩はグルテン(生地の弾力のもと)を引き締め、まとまりのある生地にしてくれます。 そのため、こねやすく、焼き上がりもふっくら・しっかりした食感になります。
砂糖は生地を発酵させる。塩は生地を引き締めます。砂糖の役割について知りたい方はこちらの記事を参照してみて下さい。

パン作りにおける塩の適量について
塩は発酵のコントロールやグルテンを安定させる役割がありますが、入れ過ぎると発酵が鈍くなり(イースト菌が発酵する力を失う)、膨らみが悪くなり、結果的に硬くしょっぱいパンになります。
ですので塩の量は必ず「粉に対して2%以下にする」ことを心掛けて下さい。
具体的には、
- 粉100g → 塩2g
- 粉200g → 塩4g
- 粉300g → 塩6g
この「2%ルール」を守るだけで、発酵も味も安定しやすくなります。
もし、塩を入れ過ぎ防止と対策について

家庭で作るパンは捏ねても1kg以上捏ねることは少ないと思われます。少量を捏ねる場合は、塩の計量には注意を払う必要があります。(1gの違いでも生地に影響を与える可能性がある)
入れ過ぎ防止と対策については、
- スプーンではなくデジタルスケールを使用し、正確な計量を行う
- 万が一入れすぎた場合は、粉や水を少し足して調整する(※生地がゆるくならないよう注意)。
一番に計量を間違えないことが重要ですが、もし、間違えた場合は、入れ過ぎた塩を除く他の材料を増やして調整することをおすすめします。
一番には計量ミスをしないことが重要です。

塩を入れ忘れた時の対策について
逆に塩を入れ忘れるとパンは、味がぼけて甘く感じることが多く、生地はベタつき、成型がしにくくなります。
具体的な対策として、
- 一次発酵前に気づいたら、塩を溶かした水を少しずつ加えて軽く練り直す。
ただ、この方法で生地を捏ね直しても生地の状態にムラ(生地のまとまりが若干悪くなる)が出来てしまう為、やはり入れ忘れがないように気を付けましょう。
まとめ
- 塩はパン作りに欠かせない存在
- 入れ過ぎても入れ忘れても、パンの出来が大きく変わってしまう
- 粉の2%を目安に正確に計量する
パン作りにおいて塩は主役ではないけど、パン作りに欠かせない名脇役のようなものです。
塩の量によってパンの味やまとまり、発酵が大きく変わってきます。
また、塩にも種類があり、パンによって相性が変わってます。
パン作りに慣れてきたら塩を変えて食べ比べてみるのもパン作りの楽しみの1つだと思います。

