パン作りに使う粉の種類と選び方【初心者向け】
パン作りを始めるとき、「どの粉を使えばいいの?」と悩む方は多いです。
実はパンの食感や風味は、粉の種類で大きく変わります。
今回は、初心者の方でもわかりやすいように、パンに使う粉の種類と選び方を説明します。
粉の種類を間違えるとパンが固くなったり、膨らまない原因になることがあるので正しい粉を選ぶようにしましょう。

粉の種類と特徴

まず、大きく分けて「強力粉」「中力粉」「薄力粉」があり、それぞれに特徴があります。結論から言うとパン作りでは、ほとんど「強力粉」を使用します。
強力粉の特徴
- たんぱく質量(グルテン)が多い粉
- よく膨らみ、ふわふわのパンが作れる
- 食パン、ロールパン、ベーグルなどに向いている
パン作りに欠かせないのが「強力粉」です。タンパク質量が多く11-13%前後あり、グルテンがしっかりと作られるので、パンがより膨らみ、ふんわり・もちもちした食感になります。
中力粉の特徴
- たんぱく質量は中間
- うどんや一部のパンに使われる
- 日本ではあまりパン用には使われない
中力粉は、強力粉と薄力粉の中間にあたる小麦粉です。日本ではあまりパン用としては知られていませんが、うどんや餃子の皮、お好み焼きなど身近な料理には使われたりしています。
タンパク質は8-10%で強力粉と比べてグルテンは強くなく、薄力粉ほど弱くもない。ほどよい弾力が出せます。
パン作りでは、強力粉と中力粉をブレンドすることによりバゲット(フランスパン)を作ったりします。

薄力粉の特徴
- たんぱく質量が少ない粉
- グルテンが少なく、サクサクした食感になる
- クッキーやケーキに向く
- パンに使う場合は「ブリオッシュ」や「菓子パン」の一部で活躍
薄力粉は、小麦粉の中でタンパク質6-8%と最も少ない粉です。グルテンがあまりないので、ふんわり・サクサクした食感に仕上がっています。
主にケーキやクッキー、天ぷらの衣などに使用されます。
パン作りでは、薄力粉単独では膨らみが弱く、固く仕上がってしまうのでパン作りには不向きです。ただし、強力粉とブレンドして使うことで柔らかい食感や軽い口当たりを出すこと出来ます。
パンは強力粉、お菓子は薄力粉と覚えるといいです。

国産小麦粉と外国産小麦粉の違いについて

強力粉・中力粉・薄力粉の説明をしましたが、同じ強力粉でも違いあります。
大きな違いとして「国産」と「外国産」です。
- 国産の強力粉は、もちもち・甘みが強くなる
- 外国産の強力粉は、ボリュームが出やすく、パリッと軽い食感になる
といった特徴があります。
どちらが良い悪いではなく、自分が作りたいパンに合わせるのがポイントです。
最初の内は、購入しやすい国産小麦粉でいいと思います。

初心者におすすめの粉

はじめてなら「カメリア(日清製粉)」をおすすめします。一番の理由として、入手のしやすさと初心者の方でも使いやすいからです。
生地のふわふわ系が好きな方は、国産小麦粉「春よ恋」もおすすめです。私自身も「春よ恋」はよく使っています。
外国産であればカナダ産、アメリカ産の粉を使用するとボリューム感が出やすいです。
最初は1種類の粉で練習し、慣れてきたらブレンド(国産+外国産)にも挑戦してみてもいいと思います。
工房おじさんのひとこと
粉によって水の吸水力も違うので、最初はレシピ通りに作って、慣れてきたら水分量を少し調整するといい感じの生地になります。
また、最初のうちはブレンドせずとも1種類の粉で美味しいパンを作ることができます。大切なのは粉の種類を間違えないことです!(とにかくパンを作る場合は強力粉を購入すれば間違えなし)
まとめ
- パン作りは基本的に強力粉を使用しよう
- 国産粉は「もちもち・あまみ」が特徴
- 外国産粉は「ボリュームが出る」ことが特徴
- 初心者のうちは国産粉でOK!
粉選びはパン作りの「土台」です。
最初のうちは「パン作り=強力粉」と言うことを忘れずに定番の粉で練習し、次に別の粉を試して食べ比べすると、パン作りがぐっと楽しくなると思います。

