パン生地がベタつく原因は?初心者でも確実に直せる5つの対策

パンのべたつき改善の画像
koubou.ojisan

パン生地を触っていると「手にベタベタくっついてまとまらない!」と言うことはありませんか?

実はコレ、失敗ではなく原因さえ分かればすぐに直せる「よくあること」なんです。

この記事では、初心者の方でもゼロから理解できるように生地がベタつく理由から改善策まで解説してきます。

パン生地がベタつく主な原因5つ

パンがベタつく理由として、

  • 生地の水分量が多い(ゆるい生地になっている)
  • 部屋の温度・湿度が高い
  • こね不足でグルテンが作れていない
  • 油脂(バター・マーガリン)を早く入れすぎている
  • 強力粉の種類によって吸水率が違う

パン生地は水の量で状態が大きく変わります。

わずか10ml多いだけで手に貼りつきやすくなるため、レシピより少し水が多く入ってしまうだけでベタつきます。

特に初心者の方がやりがちなのは 「粉の計量は慎重・水は目分量」問題で水分だけ誤差が出てしまうと、生地がまとまりません。

パン屋さんのように一度に多く生地を捏ねるのであれば多少の水分量は影響を与えませんが、家庭で作る際は捏ねる生地が少ない為、10mlでも生地に影響を与えてしまいます。

工房おじさん
工房おじさん

2番目の「部屋の温度・湿度が高い」についてですが、気温が25℃以上になると、生地が緩くなり水っぽく感じやすくなります。夏場は特にレシピどおり作っているのに生地がベタつくなんてことも起きやすくなります。

3番目の「こね不足でグルテンが作れていない」については、パン生地はこねることで弾力とまとまりが生まれます。捏ね不足だと、グルテンが弱く、結果的にグルテンの結びつきが弱く、ゆるくいままになり、生地がベタついてしいます。

ドロッとした生地のままで次の工程に進むと生地が上手く成型できないなど失敗に繋がる恐れがあります。

工房おじさん
工房おじさん

4番目の「油脂(バター・マーガリン)を早く入れすぎている」については、油脂はグルテンを弱める性質があり、捏ね始めから入れるとグルテン形成が邪魔されてベタつきが続きます。

5番目の「強力粉の種類によって吸水率が違う」については、強力粉はブランドごとに吸水性が違います。

  • 吸水が高い粉(国産小麦粉)
  • 吸水が低い粉(外国産小麦粉)

一概には言えませんが吸水力の違いによって同じ水分量でも、粉を変えると生地のまとわり具合が変わります。

今日からできる!ベタつき解消の5つの対策

パンがベタつく理由を解説しましたが、ここからはそれぞれの原因に対しての対策を解説していきます。

  • 水は10〜20ml控えめでスタート
  • 捏ね時間は最低10〜15分(HBなら任せてOK)
  • バターは“あと入れ”でOK生地になる
  • 夏場は「冷水」を使うだけで変わる
  • 強力粉を変えてみる(吸水率の高い粉が安定)

レシピの水分量より最初は10〜20ml少なく入れることで途中で生地の柔らかさを調整することが出来ます。これを調整水と言います。

捏ね時間については、手捏ねであれば10-15分を一つの目安にすると安定します。

表面がツヤっとして薄い膜(グルテン膜)が伸びるくらいが完成ラインです。

油脂については、「粉+水」でしっかりグルテンを作ってから入れることでグルテン形成への影響を減らすことが出来ます。

また、生地の温度が上がるとダレやすくなるので、

  • 冷水を使用する
  • 氷水を少し混ぜる

ことにより、ダレる原因を減らすことが出来ます。

同じレシピでも夏場と冬場では、水の温度の違いで生地が大きく変わります。季節によって水温を意識すると生地がダレることを防ぐことが出来ます。

工房おじさん
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最後に強力粉は、吸水率の高い粉が生地が安定する為、生地がベタつきやすい人は、吸水率の高い粉(生地が水を吸ってくれるので生地が扱いやすくなる)に変更すると成功率が上がります。

工房おじさんのひとこと

初心者の方でよく疑問に挙がるのが、

  • ベタついた時に対応方法がわからない
  • そもそも生地のベタつきの基準がわからない
  • HBでもベタつきは発生するの?

ベタつきがひどい時には、強力粉を大さじ1-2足して生地のベタつきを調整することが出来ます。ただし、足し過ぎると生地が固くなってしまう為、様子を見ながら調整して下さい。

そもそもベタつきの基準がわからない?

目安として

  • 生地が軽くくっつく程度
  • 強く握ると生地が離れる

パン生地はどうしても手にくっつく為、上記を基準であれば大丈夫です!

最後に「HBでも生地のベタつきが発生するか?」についてですが、意外ですがHBでも起きます。これに関しては、使用している粉の種類により吸水力が変わり、結果的に生地のベタつきに影響を与えます。

生地が緩い場合は、「粉を足す」「次回の生地を捏ねる時に10ml減らしてみる」ことで生地を安定させることが出来ます。

まとめ

  • パン生地のベタつきには必ず原因がある
  • 水分・温度・こね・油脂・粉の5つでほぼ説明できる
  • 今日からできる改善策は5つだけ
  • 対策すれば失敗率は一気に下がる

ベタつきは初心者の「通過儀礼」みたいなもの。

生地のベタつきの原因を知り、原因を解消できると生地の扱いが上達、一気にパン作りが楽しくなりますよ(*´ω`*)

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工房おじさん
工房おじさん
パン屋さん
【パン作り歴15年】はじめまして!工房おじさんです。 パン作り初心者でも簡単に作れるレシピやコツを紹介しています。 ホームベーカリーでこねるのはおまかせ、あとは手作りで焼き上げるスタイル。 失敗しても大丈夫、僕と一緒に楽しくパン作りをはじめましょう!
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